承継コラム vol.15

「専門とんがりの発揮」


同じ車を売るのに、よく売れるセールスマンと売れないセールスマンがいるのはなぜでしょうか?買い手が買うものは同じものなのに、この人(店)なら買うが、あの人(店)からは買わないと思うのはなぜでしょうか?また商品の効用はほとんど違わないのに、この商品は買うが、あの商品は買わないと思うのはなぜでしょうか?同じような助言をしても、この人の言うことは聞くが、あの人の言うことは聞かないと思うのはなぜでしょうか?

魅力あるもの、価値あるものは輝きがあります。輝きは人を魅了し惹きつけます。この魅力あるいは価値あるものとは一体何でしょうか?魅力や価値があるということは、一口に言って「値打ちがある」と感じることです。「値打ちがある」ということは、人々の欲望や求めるニーズに充足するに値するということです。そこで一口に「価値」と言っても、大きく次の三つに分類できます。
一. 美的(審美的)価値(美しいと認める価値)
二. 利的(経済的)価値(経済的に有用と認める価値)
三. 善的(道徳的)価値(人間としてこうありたい、道理に適っていると認める価値)

こういったものが兼ね備わっている人あるいは物が魅力あり、価値があるものと言えます。我々専門サービス業で言えば、顧客対応の所作・言動が美しく品があり、経済的に役に立つ専門サービスが受けられ、約束を守り道理に適って間違えがなく、依頼人の気持ちを理解して行動することは、顧客にとってとても魅力や価値を感じるものです。どのような商売も事業も、魅力なき、価値無きものは早晩消えて亡くなること必定です。
したがって、
「社会的魅力・価値」=「人間的魅力・価値」×「専門的魅力・価値」
という算式で表すことができます。

「人間的魅力・価値」は上記の美的価値と善的価値の総和であり、「専門的魅力・価値」は経済的価値を表していると言えます。魅力ある人、社会的有用な人は、人間性においても専門性においても、悠然とそびえたち「とんがって」見えつつ謙虚であり、このことは商品やサービスにおいても反映されるものです。ギリシャの大哲学者アリストテレスは、「卓越性」の発揮すなわち徳(人間性)と専門能力という人間固有の機能の発揮こそ、人間のめざす幸福の原点(善の希求するところ)と言い放っています。人間性と専門性を磨いて、「専門とんがり」を発揮していきたいものです。 

以上
創新事業承継プロジェクトチーム 代表 公認会計士・税理士 高良 明

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