承継コラム vol.21

「顧客創造と経営戦略リーダー」

 

1.企業の目的
ピーター・F・ドラッカーは、「企業の目的の定義は一つしかない。それは、顧客を創造することである」と強調しました。企業の目的は社会に対してであって、社会とりわけ顧客への奉仕・貢献に焦点をあてて、「顧客の創造」にあると考えたのです。企業は社会へ奉仕・貢献する社会機関(組織)であり、社会なくして企業はありえないからです。

2.顧客創造戦略
そのためには、「顧客」からの視点で企業経営を考えなければなりません。わが社は、何をもって社会に奉仕・貢献するか?社会的使命は何か?顧客の対象は誰か?顧客のニーズは何か?等々すべからく顧客からスタートしなければなりません。リーダーは「顧客への奉仕・貢献」を中心に、次の点を明確にして執行することが大切です。

① 経営理念・ビジョン:わが社の使命・存在理由を顧客の視点から明確にし、将来の方向性を具体的にイメージし共有化する。
② 現状認識:現在のわが社の状況を的確につかみ共有化する。とくに「強み」「弱み」「特質」「問題点やリスク」「伸びる引き金」等をつかみ焦点をあてて突破口を開く。
③ 戦略計画:上記①②に基づいて、戦略的に顧客を中心に長期・短期の計画を立てる。
④ リーダー:リーダーは上記①②③に基づいて、全社員に徹底し、これを執行する。

3.経営戦略リーダーのあり方
リーダーは、「企業の目的・理念・ビジョンに基づいて、社員を正しく導く人であり、良い影響を与え、良き方向に動かす人」であります。「企業は人なり」であって、人なくして企業は成り立ちません。リーダーは、組織の本質である「企業の目的・ビジョン・使命」と「人」をいかに結びつけ、いかに顧客を創造するかが勝負のポイントです。このため、リーダーはとくに次の役割を担っていますので、肝に銘じなければなりません。

① 模範:社員の模範となって率先垂範する。
② 方向性:あるべき方向性を明確に示す。
③ 組織:組織を整え(組織は戦略に従う)、適正人事を配置する。
④ 社員:社員の情熱と才能を引き出し、良い点を発見し動機づける。
⑤ 顧客:顧客に密着し、顧客の求めているものを提供する。
⑥ 現場:現場から眼を離さず、問題をタイムリーに解決する。
⑦ 財務:黒字の収支バランスを図る。

また、とくに留意しなければならないことは、リーダーシップとマネジメントを混同しないことです。「リーダーシップ」は人を正しくリードするものですが、「マネジメント」は物事をより良く管理することです。これを混同すると、思わぬトラブルになりかねません。新年度にあたり、以上のことをしっかりと理解し、スタートを切っていただきたい。 


以上
創新事業承継プロジェクトチーム 代表 公認会計士・税理士 高良 明

主催 : ㈱創新  事務局: ㈱とんがりコラボ TEL: 03-6843-0070 FAX : 03-6843-0069 E-mail : info@toncolla.com