承継いろは vol.10
事業(経営)承継は、単なる経営者の世代交代に止まらず、株式所有権の移行や、遺産の相続、場合によっては事業再編や売却といった、会社の経営において重大な変化を及ぼす可能性が内在しています。
したがってさまざまな法律や税金関連の問題が関係してくるため、複雑なものとされていました。
特に中小企業では、(1)民法上の遺留分、(2)資金調達、(3)相続税といった制約が壁となり、事業(経営)承継をより厳しいものにしていました。
そこで、中小企業の経営承継を円滑化することを目的として、民法の特例と金融支援の点から「中小企業経営承継円滑化法」が制定され、そして相続税の観点から租税特別措置法として「事業承継税制」が2年前に設けられたことは記憶に新しいことです。

中小企業にとって、これらの法律が施行されたことにより事業承継が円滑に進む可能性が高まりました。
しかし、事業承継税制の適用を受けるためには適用用件が細かく、また、事前に経済産業大臣の確認の申請をし、一定期間内に認定を受ける必要があるなど、計画的に申請手続きを進めなければならない制度です。

今年3月の東北地方太平洋沖地震の被害者の中に、事業承継税制の適用を受ける予定の方がいたと思います。そういった方々に配慮して、この地震により多大な被害を受けたことにより中小企業経営承継円滑化法に基づく申請書・報告書を提出期限内に提出できない方について、その期限を延長する特例措置が4月初めに発表されました。
詳細については最寄りの経済産業局等にお問い合わせいただきたいと思います。
また、この地震により多大な被害を受けた方々については、要件の緩和など更なる見直しも検討中とのことです。

延長される具体的な手続
1. 非上場株式等についての相続税・贈与税の納税猶予の前提となる認定申請
2. 同認定に係る年次報告、随時報告、臨時報告、合併報告、株式交換等報告
3. 同認定に係る贈与者が死亡した場合の確認申請 等

問い合わせ先
1. 上記の手続きに関する問い合わせは 各地方経済産業局中小企業課
2.遺留分に関する民法の特例に係る確認申請・確認証明申請に関する問い合わせは
中小企業庁財務課
電話:03-3501-1511(内線 5281-4)
    03-3501-5803(直通)
以上
創新事業承継プロジェクトチ-ム RMCA-J認定上級リスクコンサルタント 夘木信寿

主催 : ㈱創新  事務局: ㈱とんがりコラボ TEL: 03-6843-0070 FAX : 03-6843-0069 E-mail : info@toncolla.com