承継いろは vol.15
「遺言」と聞いてどのようなイメージを持たれるでしょうか?
お金持ちが、亡くなる間際に枕元で書きしたため、亡くなった後に相続人全員を集めて読み上げ、初めて遺言の内容を知った相続人が驚きの表情を見せる。
ドラマなどでよくあるシーンですが、実はこのような事態は避けなければなりません。
まず、亡くなる直前というのがよくありません。
人間は、健康を害すると弱気になり、正しい判断ができないことが多いですが、そのような状態で書くと、内容が必要以上に偏りのあるものであったりして、争族になってしまう内容であることが多いでしょう。
また、相続人が、本人の亡くなった後にはじめて遺言の内容を知ることになるのも問題です。
遺言はなるべく生前に推定相続人に内容を伝えておくことをお勧めします。
通常、相続人間で不平等な内容になっているから遺言を書くのですが、そのような遺言を知った相続人は、失望し、他の相続人に怒りを覚え、中には有利な内容で書かれた相続人が故人をそそのかして書かせたのではないかと疑う方もいます。
ぜひ、直接言葉をかけ、どうしてそのような内容の遺言にしたのか、理由を説明しておくだけで、相続人に納得してもらえる可能性が増え、それによって争族を回避できることも多くなるでしょう。
遺言はそもそも、残された方がけんかをしないように書くということが目的の一つですが、もう一つ会社の経営者にとって重要な意味を持ちます。
それは、遺言を書いておかないと、社長が持っている自社株が後継者にうまく集約されず、次期社長すら選任できずに会社の経営が危機に直面することがありますが、遺言を書くことによってそのような危機を回避できる確率があがるからです。
遺言を書くことは社長の責務であり、さらには「死」と結びつけて後ろ向きなものとして捉えるのではなく、事業承継の一つの手法として積極的に活用してみてはいかがでしょうか?
以上
創新事業承継プロジェクトチーム 司法書士 山中 康継

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