承継いろは vol.37

「マイホーム所有者の相続対策」

〜代償分割による生命保険活用プラン〜

 

今後、相続税の改正が行われ、今まで相続税とは無縁だと思っていた人も、うかうかはしてはいられなくなりそうです。とは言え、所有する財産がマイホーム位だからと相続税対策は必要ないと、安心している人もいるかと思います。

 

この認識は、大きな間違いです。それは、マイホームといった相続財産は、容易に分割する事ができないからです。そういった事から、遺産分割で揉めたくないと容易に共有名義で相続するケースがあります。しかし、共有名義のマイホームはトラブルのもとになる可能性を含んでいます。なぜなら、共有名義のマイホームは売却時や大規模なリフォームを行うときには、共有者全員の同意が必要となるからです。つまり、実際の居住者が、何かことを起こすにも、他の共有名義人から同意がもらえず、自由に出来ないこともあります。また、共有名義人が死亡すればその者の共有部分はその相続人に引き継がれていきます。相続人が複数いるとさらに共有者が増える可能性があり、将来に亘って問題が複雑化していく可能性も秘めています。こうした事態を回避するためにも、マイホームは単独の相続人が引き継いでいく事が望ましいと考えます。

 

では、財産がマイホームの場合の効果的な相続対策とは何でしょうか。その一つの方法として「代償分割」があります。代償分割とは被相続人の相続財産だけに限って分割せず、特定の相続人が自分の相続分を超えて相続財産を取得する代わりに、その者の固有財産を他の相続人に提供する事で遺産分割を行う方法です。「債務負担による遺産分割」とも言われています。代償分割による生命保険の活用とは、被相続人を契約者・被保険者とし、マイホームを相続する特定の相続人が保険金受取人となり生命保険に加入します。被相続人が死亡すれば、マイホームの相続人は受取保険金により、他の相続人に相続分を現金で交付する事ができます。言い換えると、マイホームの共有財産分の見返りに現金を渡す事が出来るのです。代償分割は相続財産を分割するための便法でありますので、税法では代償財産の交付を受けた相続人についても相続により取得した場合と同じとして、交付を受けた財産に対して相続税を課税する事としています。したがって、贈与税の課税関係は生じない事になっています。また、生命保険を活用した代償分割には税務上のメリットもあります。

 

このように、所有する財産が、マイホームだけという人も、残された人たち(遺産分割)のことを考え、相続対策を検討された方がよいでしょう。

以上

創新事業承継プロジェクトチーム ライフプランナー 山崎 亮

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