承継いろは vol.38

「経営と存続」

 

 企業経営とは何か? 実践経営者、経営学者、経営評論家、経営コンサルタント…
それぞれが色々と企業経営の定義をされているが、一番明瞭で的を得た定義は“企業経営とは存続”である。1年や2年、3年の経営はあまり難しいとは言えないが、これが100年、200年、300年…となると並大抵ではない。いかに倒産、廃業せずに経営を存続していくか、まさに企業経営とは存続しつづけることが、経営そのものである。それには、直面する幾多の課題(景気の変動、社会の変動、天災異変、制度の変更、ライバルの台頭、取引先の倒産、社員の不祥事…)を次々と突破していかねばならない。
さて、なかでも必ずやってくる最大のテーマがある。経営者の高齢化が進んでいるなかで次期の後継者を誰にするか?というテーマである。最近は事業承継が難しく、特に適当な後継者が見つからない(後継者難)、又息子や娘がいたとしても、全く継いでいく意思がないとかいう理由で、廃業を希望したり事業を継続するかしないかの判断・決断に迷っている経営者が実に多い。
承継には、親族内承継と親族外承継が考えられる。2013年版中小企業白書によると、
親族内承継における課題は、以下の3点が圧倒的に多い。
・経営者としての資質・能力の不足
・相続税、贈与税の負担
・親族間での争い
親族外承継における課題は以下の点である。
・借入金の個人保証の引継ぎが困難
・後継者による自己株式の買取りが困難
等が挙げられているが、親族内、親族外を問わず、事業承継に欠かすことができない大事な課題は、後継者が経営者としての資質・能力を充分に持っているかが絶対条件である。
円滑に継承し、しかも能力をつけさせるには種々のポイントがあるが、それぞれの企業、状況等をみて、焦らず慌てず一歩一歩着実に実践することが肝要である。
・後継者と社内で一緒に仕事をし、徐々に経営者としての肚をくくらせる。
・後継者に権限を少しずつ委譲し、委譲した権限には口を出さない。
・特に弱い財務・法務等の経営に必要な知識の習得をマスターさせる。
・時には、後継者を社外(関連会社、同業種企業 等々)で修業させる。
・承継者・後継者と一緒に事業承継計画を策定する。
・後継者を取引先、金融機関等に積極的に引き合わせる。
・他の役員、従業員、株主の協力が得られやすくする。
・後継者を外部教育機関で学ばせる。
・後継者に補佐役をつける。                          …
考えられることは色々あるが、その企業の事業の将来性、発展性、魅力を維持していくことが現経営者に課せられたテーマでもある。魅力の乏しい企業は誰も引き継がない。心したいことである。

以上

創新事業承継プロジェクトチーム 経営コンサルタント 高良 高

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