承継いろは vol.40

「経営者のやるべきことやってはいけないこと」

 

経営者というものは、経営が順境に推移しているときは自分の能力を過信して有頂天になり、逆境になった時は慌てふためき落ち込みがちになるのが世の常です。その時々が現実でありますから、現実に身を置く人間としては致し方ないのかもしれません。しかしそれでよいわけではありません。一度立ち止まって、よく考えれば愚の骨頂であることがよく分かります。「順境の後には逆境が必ずある」ということを知るべきで、松下幸之助さんが唱えた「ダム経営」を行うべきでしょう。山に登った後は下りしかありません。いつまでも頂上があると思うのは幻想にすぎないのです。

 

不況に陥った時、経営者は交際費や広告宣伝費、交通費など3Kといって削減に躍起になります。しかし同じKでも絶対に削減してはいけないのが、教育・研修費、研究開発費、キャッシュフローの3Kです。教育・研修費は人づくり、研究開発費は製品づくり、キャッシュフローは金づくりの基本だからです。同じKでも、削減すべきKとダムにして将来に生かすKとは判然と区別しなければなりません。

 

とくに人づくりは、最も大事なダム経営の課題です。
後藤新平は「金を残す人は下、事業を残す人は中、人を残す人こそが上なり」と言っています。それほど人を育て、事業を承継することが大事なのです。人材育成は未来への投資であり、事業財産を創ることであり、企業存続の基になります。
人づくりの中で、後継者育成は、現経営者にとって必須の課題です。これを怠った経営者は、経営を放棄したのも同然です。

 

良き経営者になるには、専門知識や経営実践学の修得は当然ながら、帝王学といわれる人間学は絶対に欠かせないものであり、現経営者が率先して実践すべきものであります。人間の幸福や良き会社、社会の平和・発展などの「経営のあり方」の探求は根本的なものであり、経営者が避けて通れない重要な課題だからです。

以上

創新事業承継プロジェクトチーム 代表 公認会計士・税理士 高良 明

主催 : ㈱創新  事務局: ㈱とんがりコラボ TEL: 03-6843-0070 FAX : 03-6843-0069 E-mail : info@toncolla.com