承継いろは vol.50

「株式の譲渡」

 

株式会社の株式を譲渡する場合、株式譲渡契約書を取り交わされることと思います。
しかし、株式の譲渡契約書を取り交わしただけでは株式の譲渡の効力は発生しません。
株式会社には株券を発行すると定めている会社と発行しないと定めている会社がありますが、どちらの会社かによって株式譲渡の手続きが異なります。
まず、株券を発行すると定めている会社の株式を譲渡する場合ですが、株券の交付が株式譲渡の効力要件となっています。
これは株券を発行すると定めている会社が実際には株券を発行していない場合でも変わらず効力要件となっていますので、このような場合は譲渡人は会社に対して株券の発行を請求し、株券を発行してもらったうえで、譲受人に交付する必要があります。
また、会社に対しては譲受人が単独で株券と株主名簿書換請求書を提出して、株主名簿の書き換えを請求することになります。

 

株券を発行しないと定めている会社においては、株券はありませんので、株券の交付は不要ですが、株式の譲渡人と譲受人が共同して会社に対して株主名簿の書き換えを請求しなければなりません。共同でしなければいけないのは、株券の提出がないので不正に請求をされるおそれがあるためです。

株主名簿には株主とその有する株式数等が記載されており、株式会社はかならずその作成が義務付けられています。
株式会社は、株主名簿に記載された株主を株主として扱えばよく、株主名簿に記載のない株主が、自分が株主であると会社に主張をしたとしても、株主名簿上に記載がない以上、会社に対抗することができません。

 

なお、会社に株式の譲渡制限の定めがある場合は、定款や登記事項証明書に記載のある株式譲渡の承認機関(たとえば、株主総会や取締役会等)の承認を得る必要がありますのでご注意ください。

以上

創新事業承継プロジェクトチーム 司法書士 山中 康継

主催 : ㈱創新  事務局: ㈱とんがりコラボ TEL: 03-6843-0070 FAX : 03-6843-0069 E-mail : info@toncolla.com